僕の実家はけっこうな田舎で、かつて農家だったこともあっていくばくかの土地を所有しています。
すでに耕作を止めてしまった土地が大半で、それらは荒れに荒れまくっているわけですがどうしようもないのでほぼ放置になっています。
世の中にはこんな土地がいっぱいあって特に田舎のほうは過疎と高齢化のダブルパンチで、村中にいきなり背丈を超える雑草が生い茂る荒地があったりします。
雑草は農薬を撒いたり草刈をしたりでなんとかするわけですが、困るのが竹林。
竹林の放置は本当に困る
これは耕作放棄して20年くらいになるテニスコート2面ぶんくらいの土地ですが、隣にある竹林が侵食してきて、毎年春になると無数の竹が突き出てきます。農薬を撒いているので雑草は少ないものの竹には通用しません。
100本200本と細い竹が飛び出てくるので、それを1本1本切るわけですがこれがかなりの重労働。
しかもこの竹林、うちのじゃないんですよ。
近所の爺さんの土地に自生してる竹ですが、その爺さんはもう90歳を超えていてとてもじゃないが竹林の駆除や土地の手入れなんてできないわけで完全放置状態です。
爺さんは竹林ぜんぶ駆除してもらってもいいみたいなことを言ってるけど、他人事じゃないんですけど!
そういえば先日Yahoo!ニュースにタイムリーな記事を見かけました。
「命の危険感じる」近隣住民襲う竹林 相続の80代、資金が底…管理に限界 放棄は法で認められず
こんな土地いっぱいあります。
土地を手放せば市が管理をすることになって竹林の駆除もやってくれるわけですが、市に譲渡できるのは使い道があると判断された場合のみなので、田舎のこんな土地なんて引き取ってもらえるわけがありません。
竹林の駆除を業者に頼むと面積にもよりますが数十万かかります。
うちの隣の竹林はけっこう広いので、年金暮らしの爺さんにどうにかできるレベルを軽く超えています。
そんなわけで自分でできてしかも格安の駆除方法で竹を根絶やしにしていきます。
農薬で竹林を駆除する
竹は1年で地下茎を7~8m伸ばします。お隣の竹林から20m離れたところまで地下茎が来ているのを発見して愕然としました。新しく生えてくる竹は条件がいいと1日に1m成長するというチート生物です。上に出ている竹を切るだけではまさに焼け石に水。地下茎を殺さないとどうしようもありません。
用意するもの
安物のドリルで十分です。こちらはドリルビットが付属しているのですぐ使えます。 グリホサート系の農薬がすごく効きます。これは安くておすすめです。 こちらもグリホサート系ですが、以前使ってみたところ上記の安いやつよりも効き目が弱いのに遥かに高価でダメでした。 これで薬剤を注入します。
地面から50cmくらいの高さの、竹の節の上のほうに穴を開けます。横並びに2つ穴を開けると農薬注入時の空気穴がわりになります。
開けた穴に農薬をちゅーっと注入してやります。20mlくらい。
これでOK。
竹は地下茎でだいたい繋がっているので、1mおき程度で処置していきます。
3ヵ月~半年で枯れる
こちらは4ヶ月前に処置したもの。茶色になって完全に枯れています。畑で使うことがあったので切り倒しました。
春~秋は竹の成長期なのでこの時期に処置するとさらに効果が大きいです。
若い竹が生えてきていた一角。
こちらも4ヶ月前に3本処置したものですが、地下茎で繋がっていたためこの一角丸ごと枯れようとしています。
毎年春になると無数の竹が生えてきていましたが、今年は新しい竹が1本も生えませんでした。地下茎がダメージを受けてしまっているので新しい竹を生やすだけの生命力がなくなっているんでしょう。
なお、枯れた後の竹はやはり切り倒して燃やすなりゴミに出すなり処分することになりますが、これ以上新しく生えてこないというのは非常に助かります。
処置して半年後くらいに、農薬の影響を受けていない竹があったら追加で処置してやるといいでしょう。地下茎が繋がっていなかった竹などは青々としているのでそちらも潰していきましょう。
また、農薬を注入した竹林のタケノコは食べてはいけないそうです。
とはいえこちらの竹林はもはや太いタケノコを生やすだけの力を失ってしまったようでここ数年タケノコを見かけません。
グリホサート系の農薬は地面に落ちると不活性化して効果を失うので、深刻な土壌汚染も引き起こさないとされています。
農薬には農耕地用、非農耕地用と分けられていて、購入する商品によっては同じグリホサート系でも農耕地に使えないものもあるので注意が必要です。農耕地に使えない農薬とは、成分的には同じものでも認可登録を受けていないものです。
土地を越えてきた作物の所有権のハナシ
ところで、土地の境界を越境してきた作物の法的扱いはどうなるんでしょうか。
お隣の作物なので、境界を超えてきたとしても所有権はお隣のもの?
お隣の作物と言えど、境界を越えてきた以上こちらの所有権?
実は民法に規定があります。すげーな民法!
(竹木の枝の切除及び根の切取り)
第233条
隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。
たとえばお隣の木の枝が垣根を超えてきた場合、勝手に切ることはできなくて、お隣に切ってもらうか許可をもらって切るということになります。
が、地下から根っこが越境してきた場合、勝手に切ってしまえるということになります。
とはいえ根を駆除すると高確率で木が弱ってしまうので、断り無く無断で駆除するのはトラブルの元になりますね。
みっちー
最新記事 by みっちー (全て見る)
- アースは必ず取り付けよう!電気製品のアースの取り付け方 - 2019年1月30日
- 2018年に的中した占いは○○!2019年の占いの参考に! - 2019年1月9日
- 【超簡単】WordPressにお問合わせフォームを設置する【使い方】 - 2018年12月7日