猛暑だった今年の夏もようやく涼しくなり、秋の空気が心地いい季節になってきました。
世間的には夏がキャンプのハイシーズンと思われがちですが、秋から冬にかけてのキャンプも、夏のキャンプにはないメリットがあります。
夏と冬では装備が違ってくるので、今回は冬用のキャンプ装備をご紹介します。
冬キャンプの魅力とは!
魅力1:人が少ない!
夏のハイシーズンが終わるとキャンプ場は急激に閑散とします。
一般のキャンパーは夏のキャンプがメインとなるので、寒くなっていく秋・冬のキャンプを楽しむ人は多くありません。
予約も取れなかった人気キャンプ場が当日飛びこみで利用できるほどに空いています。テントを張る場所も選び放題。
周囲に他のキャンプ客が少ないので耳栓を持って行く必要もありません。
静かな自然のなかで純粋にアウトドアを楽しみたいなら、実は冬キャンプがうってつけです。
魅力2:虫がいない!
これは大きなメリットです。
アウトドアにつきものの虫が、冬キャンプにはいなくなります。
蚊やアブはもちろん、クモやブヨ、ムカデにハチなど、刺されたら命に関わる類の危険生物もいなくなります。
だいたい11月くらいになるとこれらの虫に悩まされることがなくなります。虫除けも持っていかなくて大丈夫。
虫が苦手でアウトドアを敬遠していた人には、ぜひ冬キャンプをおすすめしたいです。
魅力3:星が綺麗
冬キャンプの楽しみの一つが星空。
冬は空気が乾燥して空気中の水蒸気が少なくなります。
水蒸気が多いと大気のホコリを吸着した水滴が光を乱反射し見通しが悪くなります。
冬は水蒸気が少なくなるので空気が澄んで見通しが良くなり、星空が綺麗に見えるようになります。
日没が早いので星を見る時間が多くなるのも冬キャンプの醍醐味。
標高1000m以上の山だと街の光も少なくなって見事な星空が見えるでしょう。
志賀高原で見上げた夜空は、言葉を失うほどの星空でした。
すごく寒かったんですけどね(笑)。
魅力4:暖かい料理
夏はBBQなど焼き物系がメインとなるキャンプ料理ですが、冬はやはりスープやナベ系の温かい料理がおいしい。
寒いなかで食べるナベは身体の芯から温まる心地よさがあります。
数人のキャンプならダッチオーブンがおすすめ。
パエリヤやポトフ、カレーやナベにも多用途に使えます。
ソロキャンプなら深めのクッカーでポトフやナベが楽しめます。
また、焚き火の炎をぼんやり眺めていると心が落ち着きます。寒い中の焚き火は火のありがたさが身体にしみこんでくる感じがします。
冬キャンプの装備
冬と夏ではキャンプの道具が違ってきます。
特に防寒性能で大きな差があるので、道具に記された耐寒温度が重要になってきます。
冬のキャンプは寒さとの戦いとなり夏に比べてレベルが上がりますが、防寒対策さえ完全なら夏よりも快適なアウトドアライフを過ごせます。
冬用テント
テントは通常、インナーテントとフライシートの二重構造になっています。夏用の3シーズンテントはインナーテントがメッシュになっているものが多く、通気性に優れているので涼しくなります。
一方冬用のテントは通気口はあるもののインナーテントはメッシュではなく、暖かい空気を逃がさないようになっています。
また、外側のフライシートの下にスカートと呼ばれる、地面に接するカーテン状の生地が付いています。これがあることで地面との隙間をなくして外気の侵入を防いでくれます。
これがあるのとないのでは暖かさが段違いに変わってくるので、テント選びの際はスカートの有無をチェックしてみてください。
二人用ですが実際に二人で寝るとけっこう窮屈なのでソロテントとしての運用がおすすめ。
2月に3人でキャンプしたときに使用しました。
ツールームになっているので前室を調理スペース、後室をベッドスペースとし、前室で石油ストーブを点けていたので氷点下でも非常に快適なキャンプを楽しめました。
マット
冷気は地面からやってきます。
快適に寝るには地面からの冷気をどれだけシャットアウトできるかが重要になってきます。
厚みのあるマットや空気の層ができるエアマットがあると快適です。
定番のインフレータブルマット。厚みは2センチ強ですが、5mm厚の銀マットとは比較にならないほどの暖かさです。
こちらはエアマット。
5.5cmの厚みで冷気の遮断性能は非常に高いです。
個人的にはふわふわした寝心地があまり好きではないのでもっぱらインフレータブルを使っています。
シュラフ(寝袋)
有名メーカーの性能の高さを実感します。
数千円で買える安いシュラフで、耐寒温度がマイナス10度やマイナス20度となっているものは、実際に使用できる限界は表記温度に15度ほどプラスしたほうがいいと思います。
5000円くらいで購入したマイナス15度対応のシュラフは、外気温マイナス5度で使用したところ寒くて夜中に何度も目が覚めてしまいました。
耐寒温度の表記に規格や規制があるわけではないのでメーカーが自由に表記しているためだと思われます。
本州でも晩秋には平地で夜間気温が5度くらいになり、標高1000mのキャンプ場だと氷点下になってしまいます。
商品に表記されている使用温度は限界の温度であって、快適に過ごせる温度とは限りません。気温0度で使用するならマイナス10度くらいの性能を持ったシュラフをチョイスするといいでしょう。
シュラフ一筋でやっているだけあって表記どおりの性能を発揮してくれます。
同じくイスカのシュラフ。こちらは限界温度マイナス10度のモデルで少しお安くなります。
お求め安いコールマンブランドのシュラフ。実際にマイナス18度で使用できるかというとちょっと誇大かなと思いますが、氷点下~マイナス10度くらいまでなら快適に眠れます。
焚き火台
夏のキャンプではBBQのときに火を燃やすくらいで焚き火を燃やし続けるということはあまりありません。
冬のキャンプでは陽が落ちたら寝るまで焚き火を燃やすことになります。
BBQコンロは長時間熱せられ続けると変形することもあり、そもそも上で物を焼くための形状となっているので周囲を暖める焚き火には不向きです。
キャンプ場は川原や砂浜などの一部を除いてほとんどが直火禁止。
そこで活躍するのがファイヤースタンド、いわゆる焚き火台です。
オーソドックスなファイヤースタンド。軽くて持ち運びの苦にならないのでバイクなどのツーリングキャンプにもオススメ。
ベストセラーのファイヤースタンド。
重量はありますがその分安定感があり、重さのあるナベを置いても安定します。
グリル網が付属するので料理にも使えます。
ガスバーナー
冬の料理はナベがメインになりますが、焚き火台で鍋料理をするのはあまりオススメしません。
焚き火は火力の調整が難しく、鍋が沸騰しすぎて吹き零れたり炎が熱すぎてナベにお箸を入れられなくなります。
ガスバーナーなら火力調整も思いのまま、弱火で保温も簡単です。
ストーブ、と呼ぶとちょっと通な感じですね。
冬は外気温が低いためガスが気化しづらくなります。ヒートプレートが付いているバーナーだと安定した火力が期待できます。
コンパクトで人気のこちらのバーナーはヒートプレートが無いため冬場は火力が安定しません。
カセットコンロと言うとお座敷宴会や家の卓上というイメージでアウトドア感が薄らぎますが、便利さではダントツの使い勝手です。
数人で鍋をするときはいつも利用しています。
ダッチオーブン。
重いです。ヤワなファイヤースタンドやバーナーでは転倒してしまうほど。
上記ユニフレームの焚き火台やカセットコンロで使用しましょう。
これくらいのサイズで3~4人が十分に満足できる量です。
定番ブランド「プリムス」のアウトドアクッカー。
ソロキャンプならこのサイズがおすすめ。
スープパスタやラーメン、一人鍋に使っています。
小型バーナーとOD缶が入るので収納にも便利。
ガスバーナーの上に載せるヒーターアタッチメント。
すぐに使える簡易暖房器具として、テントの前室で暖を取ったり朝の暖房に便利です。
暖房器具
焚き火は暖かいですがずっと焚き火に当たっているわけにもいきません。
移動時やテント内で使える暖房器具を持っていきましょう。
貼るタイプのものがオススメ。
背中の首の付け根、両肩の間の部分や、へその下あたり、足首や二の腕の内側など、太い血管が通っているところを暖めると効果的。
ちょっと”通”になってきたアウトドアマンが使っているハクキンカイロ。
持続時間の長さと、使い捨てカイロよりもずっと暖かいパワーが魅力です。
やけどにはご注意。
非常にコンパクトなストーブ。燃料はカセットガスを使うのでコンビニでも買えますね。
使用環境にもよりますが1缶で3時間ほど燃焼します。
じわっとほのかに暖かい電気ブランケット。
USB電源を使用するので消費電力は5Wほど。家庭用の電気毛布が50Wほどなのでそれにくらべるとわずかのパワーしかありません。
単体で温まるのは無理ですが寝袋の中に入れて使うとけっこう暖かいです。
モバイルバッテリーで一晩くらい使えます。
雪の上にテントを張ったりフライシートに氷柱ができたり。冬のキャンプは夏のキャンプにはないイベントが起こります。
虫の声も一切しないあたり一面が静寂に包まれた中、焚き火の音だけに耳を傾けているとなんともいえない気分になれます。
ワンランクアップしたキャンプ体験を楽しみたいならぜひ冬のキャンプをオススメします。
みっちー
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